人間と同じように、猫もがんを発症します。犬や人間に比べるとがんの発症率は低いのですが、発症すると重症化する傾向にあるのが特徴です。(※1)
猫ががんを発症した場合も、早期発見・早期治療が大切ですが、猫は自ら体調不良を飼い主に伝えられません。そのため、どうしてもがんの初期症状を見逃しがちです。そうしてがんが進行し、気づいたときにはすでに治療が困難になっているケースも少なくありません。
猫がもっともかかりやすいがんはリンパ腫です。(※2)それ以外にもさまざまながんがありますが、ここでは代表的な猫のがんを取り上げていきます。
リンパ腫は、体内に侵入した病原体を退治するはずのリンパ球ががん化する病気です。治療しなければわずか1~2カ月で死に至る進行が早い病気でもあります。(※3)
リンパ系器官は体中に存在するため、さまざまな部位で発症する可能性があり、特に多いのが胸とお腹です。症状が進行するとリンパ腫が体を蝕む前に胸水が肺を圧迫し、呼吸ができななってしまいます。
扁平上皮がんは皮膚や粘膜をつくる皮膚ががん化したものです。耳の周りや鼻、目、口の中など頭部や顔面に多くみられ、白毛の猫に比較的多くみられる傾向にあります。
正式名称「猫白血病ウイルス感染症」と言い、免疫不全や貧血、リンパ腫などの病気を引き起こす病気です。残念ながらこの病気の完治は困難で、数カ月から数年で死に至る怖い病気です。
猫のがんに対する治療方法も基本的には人間と同じで、「手術」、「抗がん剤」、「放射線療法」の3つです。これらの治療方法の中から選択するか、もしくは組み合わせて実施します。
抗がん剤に関しては、猫用の薬は開発されていないため、人間用の抗がん剤を代用しているのが現状です。そして人間と同じように副作用があり、嘔吐や食欲減退などの消化器症状や白血球の減少などがその代表的です。
飼い主にとっても、愛猫に対して抗がん剤を使用するのは、猫が苦しんでいる姿を見てしまうため、複雑な心情になるかもしれません。また、治療をはじめても必ず長生きできるわけではないので、積極的に抗がん剤治療をしたいという気持ちにはなれないでしょう。
抗腫瘍作用、免疫強化作用がある核酸系の物質・コルジセピンは、サナギタケ冬虫夏草だけに含まれる代謝産物です。
実際に抗腫瘍作用が実証されたという論文も存在しています。
コルジセピンによって誘導される癌細胞のアポトーシスと増殖阻害
コルジセピンは3-デオキシアデノシンであり、伝統的な漢方薬である真菌Cordyceps militarisの主要な機能成分である。コルジセピンによる癌細胞の阻害を調べた以前の研究は、それが細胞アポトーシスを促進するだけでなく、細胞増殖を制御することを同定した。さらに、A3アデノシン受容体に結合するコルジセピンによる細胞増殖の阻害、G蛋白質の活性化、cAMP形成の阻害、グリコーゲンシンターゼキナーゼ-3β/β-カテニンの活性化の低下、サイクリンD1およびc-myc発現の抑制の分子機構が明らかにされている。コルジセピンによって細胞アポトーシスが誘導される最も重要なシグナル伝達経路は、カスパーゼ経路である。コルジセピンは、DR3受容体と結合し、その結果カスパーゼ-8/-3を活性化することによって、細胞アポトーシスを誘導する。まとめると、これらの研究は、コルジセピンが腫瘍細胞の増殖を制御するだけでなく、がん細胞のアポトーシスも誘導することができるため、コルジセピンが天然の医薬として使用され得ることを実証している。
出典:「コルジセピンによって誘導される癌細胞のアポトーシスと増殖阻害」上海スポーツ大学運動学部 ほか
http://pubmed.jukkou.com/report.php?id=7795d0e789347104e6726ce6cc8b9abb
※この論文はヒトを対象に試験を行ったものです。犬・猫にも同様の効果があるとは限りません。
この論文によると、サナギタケ冬虫夏草に含まれるコルジセピンががん細胞の増殖を抑制するだけではなく、がん細胞のアポトーシス(自然死)を誘導することがわかっています。つまり、コルジセピンはがんに対抗できる天然の成分として使用できるのです。
同じサナギタケ虫草菌でもタンクで培養した菌糸体ではコルジセピンは生成されず、昆虫生体培養でしか生成されないことが明らかになっています。
ペットに与える冬虫夏草サプリメントを選ぶ際には、コルジセピン含有の商品を選ぶのことが賢い判断だといえるでしょう。
(※1)参照元:南大阪動物医療センター:https://so-amc.com/cancer
(※2)調査期間:2009年4月1日~2010年3月31日までの間に契約を開始した猫の腫瘍疾患での請求1,842件の内訳
参照元:意外と知らない猫統計 高齢猫と腫瘍疾患vol.2:https://www.anicom-page.com/hakusho/journal/pdf/120827.pdf
(※3)参照元:南大阪動物医療センター:https://so-amc.com/cancer
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