よくわかるやさしい冬虫夏草ガイド
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民間療法や漢方、補完・代替医療に冬虫夏草が使われる理由がよくわかる

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そもそも冬虫夏草とは

ここでは冬虫夏草の定義や種類など、基本的な知識を詳しく紹介しています。

冬虫夏草とは

冬虫夏草は、冬虫夏草菌(コルジセプス・シネンシス)が鱗翅目コウモリガ属の幼虫に寄生して菌糸核を形成し、春から夏にかけて茸(子実体)を形成したもののことです。

冬のあいだは虫の姿で夏になると子実体が生えて草になるところから、冬虫夏草の名前が付けられています。

冬虫夏草は植物か動物かという疑問をよく耳にしますが、冬虫夏草は植物でも動物でもなくキノコと同じ菌類に分類されます。

冬虫夏草の種類

冬虫夏草コルジセプス・シネンシスに代表される虫草菌(コルジセプス属)は世界中に分布していて、その種類も350種類以上にのぼっています。コルジセプス属の大部分は、コルジセプス・シネンシスと同様に昆虫に寄生する性質を持っています。

しかし中国では青海省やチベット、雲南省、四川省、甘粛省の海抜4,000m〜5,000mの高山に生息するコウモリガ属の幼虫に寄生して子実体を形成したコルジセプス・シネンシスのみを冬虫夏草と呼び、他の虫草菌は冬虫夏草とは呼ばずに「〜虫草」と呼び分けています。

冬虫夏草のほかに中国で漢方薬として認可されている虫草菌類は「蝉花虫草(セミタケ)」と「蛹虫草(サナギタケ)」など数種類に過ぎません。日本ではこれらの虫草類も含めて、コルジセプス属を総称して冬虫夏草と呼んでいます。

トンボの冬虫夏草?ヤンマタケとは

冬虫夏草の種類の1つに、トンボに寄生してできるヤンマタケというものがあります。寄生するトンボは主に3種類で、アキアカネ、ナツアカネ、ノシメトンボで、成虫に寄生します。

ヤンマ科のトンボに寄生している状態で初めて発見されたため、ヤンマタケという名前が付けられました。トンボの節目部分から、2.5~6mmほどの大きさ子実体を発生させます。色はオレンジがかった白色です。

一般的に昆虫に寄生する菌類は完全型のものが多いのですが、ヤンマタケはクモ、スズメガ、ハエなどに寄生する虫草菌と同様、不完全型の虫草菌です。有性生殖器官を持たず、分生胞子の形で世代を繰り返します。

ヤンマタケがトンボに寄生する場合、胞子の状態で空気中に漂って飛んでいるトンボに感染すると考えられています。感染されたトンボはやがて死に絶え、その身体を栄養源にしてヤンマタケが成長します。植物の葉や枝に留った状態のままであることも多いです。

冬虫夏草の希少性

2007年に1gあたり約3,400円で取引されていた冬虫夏草は、近年の中国の好景気による需要の拡大と乱獲による資源の激減によって、2010年には1gあたり約7,400円にまで高騰してしまいました。もはや純金よりも高価になってしまったのです。

2007年に中国科学院が行った冬虫夏草の現地調査では、最も主要な産地であるチベット自治区と青海省の冬虫夏草生産量は25年前の約10%、中国全土では約3.5%にまで生産量が落ちていることが分かりました。

冬虫夏草の乱獲は自然環境を破壊し冬虫夏草菌の寄主(宿主)となるコウモリガの幼虫の生体にも影響を与えるため、今後はますます冬虫夏草の資源が減少するだろうと予測されています。

このため中国国内における冬虫夏草の管理は厳重を極め、海外への輸出も制限されたことで現在は中国から日本への冬虫夏草の輸出は行われていません。冬虫夏草は中国の限られた環境でしか成育しないので、日本から天然の冬虫夏草は完全に姿を消してしまったのです。

冬虫夏草の新星「サナギタケ」

希少で手に入りにくくなった冬虫夏草の代わりに最近、中国や韓国で注目を集めているコルジセプス属(虫草菌)があります。それがコルジセプス・ミリタリス(サナギタケ)です。

コルジセプス・ミリタリス(サナギタケ)は、中国をはじめ日本やカナダなどでも分布が確認されている虫草菌で、中国ではガンの治療補助薬として認可されています。冬虫夏草(コルジセプス・シネンシス)とも同じコルジセプス属で、鱗翅目の昆虫に寄生するなど虫草類の中でも極めて冬虫夏草に近い成長プロセスをもっています。

サナギタケには冬虫夏草に含まれていない、悪性細胞の増殖を阻害する働きがあるコルジセピンが含まれているため、冬虫夏草の新たな担い手として注目を集めています。

 
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